アートの可能性(妄想)
2013-11-03
宇宙誕生が138億年前、銀河誕生が100億年前、地球誕生が45億年前、アウストラロピテクスのルーシーが400万年前、スペインのアルタミラ洞窟に壁画が描かれたのが18000年前、近代科学の開幕が200年前。宇宙誕生から現在までを1日に縮めたアメリカの天文学者カール・セーガンの「宇宙カレンダー」によれば、人類誕生からまだ僅か8分、近代科学開幕からは0.5秒しか経っていない。とのことだ。
人間の遺伝子は利己的だが、利他的な行動をとり評価されると脳は報酬を与えられたのと同じ反応を示すらしい。利他的な行動は巡り巡って人類にとってベネフィットが高く、それを遺伝子レベルでは促すように反応しているのだろうか。
ダイバシティ(多様性)を担保する必要性は利己的(遺伝子レベル)に考えれば、未来へより長く種を保存するために環境の変化などにも対応するリスクヘッジの手段ということになる。
さて、アートは人類にとってどんなメリットを提供してくれるのだろうかと妄想してみる。アートを創造という動的な活動と考えると、他とは違うオリジナリティを強く求められるアートは、効率化、グローバル化によって収斂していく世界に、多様性を担保する装置として機能しているのではないだろうか。そうして生み出されたアート作品は多様性の卵ということだ。
今後、社会や地球にどのような変化が起こるかは分からないし、太陽が寿命を迎える50億年後には地球にもとてつもない変化が起こる。
その何らかの変化の時にも人類がしたたかに生き延びるために、利己的、戦略的にアートによって多様性を育み続ける必要があるのではないか。と妄想してみる。
さて、誕生から僅か8分のわれわれはどこへ行くのか。